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第9話 新たな朝と変化―町へ買い物に行く

Author: みみっく
last update Last Updated: 2025-06-27 21:37:04

 あまり眠れずに朝になってしまい、少しずつ外が明るくなってきた。

 隣を見ると、朝日に照らされ金髪がキラキラと輝く美少女が、俺のぶかぶかの服を着て寝ていて、俺を抱きしめているというあり得ない状況だった。……しかも、再びお互いの頬をくっつけて寝ている。このまま振り向けば、昨夜のように柔らかなエリーの頬にキスができる状況だ。それも……さっき、その美少女の太ももで射精をしてしまったんだぞ……。嬉しい感情と共に、罪悪感も感じていた。

 すると、エリーが恥ずかしそうに目を覚ました。

「……昨夜は、ありがとうございます」エリーが、眠そうな表情をして、密着している俺に驚くこともなく頬をゆっくりと離して言ってきた。

 昨日も思ったけど、ドロワーズって下着なんだよな……見られるのも恥ずかしいよな? 俺は、意識しないようにただのハーフパンツだと思うようにしていた。

 まだ朝早く、朝日が昇ってきたばかりで時間がある。「向こう向いてるから、着替えていいぞ」と平静を装い言った。

「いえ、もう少しこのままでいても良いでしょうか?」と同じ枕で横になって見つめてきた。

「ま、まあ……特に急ぐ予定は、ないし……。好きにしたらいい」と言うが、その服装じゃ俺の目のやり場に困るんだが……。

 しばらく二人で布団の中で話をしていたが、エリーが起き上がると……日が昇り、部屋の中も朝日が差し込み明るくなっていた。エリーの姿がはっきりと見えるようになっていて……色白の綺麗な肩や、服からはみ出しているドロワーズよりも、服にできた二つの膨らみ、その膨らみに小さくポチっと膨らんだモノが見えていた。

「ユウさん……見過ぎですよぅ……。恥ずかしくなってしまいます」とエリーは、頬を赤く染め、照れているような表情に変わっていた。昨日は、恥ずかしそうに隠していたんだがな。

「明るくなったから、目のやり場に困るんだ。着替えてくれたら嬉しいんだが」

「はーい。では、着替えてしまいますね」エリーが素直に返事をした。これでも王女様なんだよな……。王女様に指示や命令をしている俺って……侮辱罪とやらで、何回処刑されるんだ? と恐怖心が一瞬襲ってきた。

 エリーがボロボロのドレスに着替えた。いつ見ても……目が切り裂かれたドレスの隙間に吸い寄せられる。エリーもそれに気づき、恥ずかしそうにしていた。

 朝食の用意をしながら、「俺は朝食を食べたら、町でお前の服を買ってくる」と、隣で俺の作業を見ていたエリーに言った。

 エリーが遠慮する顔で「悪いので……買わなくても大丈夫ですよ」と返事を返してきた。

 それは困るって……。目のやり場に困るし、ありえないが客人が来た時にその服装だと貴族か王族だとバレてしまう。なによりも、エリーの肌を他の者に見られたくない。

「このままじゃ、お互いに気を遣うだろ?」と、正当な理由を述べた。これなら断れないだろう。俺も困っていることをアピールしておいた。

 仕方なさそうな感じだったが、「は、はい……では、お願いします」と返事があったので、いろいろと買ってこよう。

 猛獣が現れると言ったので、怯えて待つのは可哀想だ。父は結界を使えなかったが、俺が使えるようになったので……父の結界だということにしておこう。

 結界は上級技術らしいからな……若い俺が習得しているのも面倒事に巻き込まれそうだし。

「この家は親父が結界を張ってくれてあるから、猛獣でも入って来れなくなっている。安心して待っていてくれな」

 エリーが寂しそうな顔をしていた。「大人しく待っていますね。本当に……気を付けてください……」昨日のことを思い出したようで、とても心配した表情で見つめて言ってきた。

 朝食を食べ終えると、町へ一人で向かった。その途中で昨日の猛獣に襲われたエリーの馬車が目に入った。兵士の遺体は、獣に食われたり引きずられた跡があったが、人が漁ったような形跡はなかった。

 昨日は、エリーを助けることに集中していたので、兵士たちの装備品は回収していなかった。それがまだ残っているし、まだ誰にもバレていないな。

 これ隠しておいた方が良いよな……? 逃げているって言ってたしな。

 兵士たちの装備品を回収し、埋葬した。馬車は魔法で燃やした後、燃やした跡が分からないように隠した。

 あ、エリーに昼食の用意をしてあげるの忘れたな……。エリーは料理を作れなそうだし、お腹が空いたからといって勝手に食料を漁るようなタイプでもなさそうだ。と色々と考えながら走った。

 町に着き、女の子用の服と下着を数着買ったら、怪しい目で見られている気がしたので、つい「知り合いから頼まれてな」と、なぜか言い訳をしてしまった。

 お昼には家に帰れたのでセーフだろう。

「今、帰った」ユウはドアを開けながら言った。これって、まるで夫婦のようじゃないか?と……胸がときめく。

「ユウさん、お帰りなさい」エリーは笑顔で出迎えると、まるで別人のような姿になっていた。

「お前……その髪は、どうしたんだ?」ユウは驚いた表情でエリーに問いかけた。

 金髪のサラサラのロングヘアーで前髪を後ろでリボンで結んであったはずだが……バッサリと切られ、セミロングになっていた。

「長いと邪魔ですし。洗うのも大変で」とエリーはニコニコと笑いながら、髪の毛を触りつつ答えた。

 ユウはエリーの笑顔に安心しながらも、彼女の変化に驚きと新鮮さを感じていた。

 正直、勿体ないことをしたな……と思った。

「別人かと思ったぞ」と言ったが、「セミロングも似合っていて可愛い」と言いたかったが、恥ずかしくて言えずにいた。

「では、見つかりにくくなって好都合ですね」ニコッと笑顔で言ってきた。目をパチパチと動かし、俺に何かを言ってほしそうに待っている気がした。

 あ、そうか……買ってきたものか……と気がついた。

「そうそう、これに着替えてみてくれ」と買ってきた物を渡した。

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